タイヤのスリップサインの見方、測り方!車検で通る限界は?

2018年3月28日

自動車は数多くの部品で作られてますが、もっとも重要な部品はタイヤです。

どんなに高性能なエンジン、コンピューターを搭載してもタイヤが無ければ走りません。しかし、案外軽視されやすいのもタイヤなのです。

パッと見で「まだ溝は大丈夫」「空気入ってるし」など簡単に判断される方が大半です。乗車する人の命を預けてると言っても過言ではない大事なタイヤなのに・・・

そこで今回は、減り具合がわかるスリップサインやタイヤを正しく使用するために必要な知識、車検が取得できるタイヤの限界など、ご紹介したいと思います。

スリップサインって何?

タイヤは消耗品

タイヤはゴムで作られている部品で、常に路面と接して磨耗しています。

その為、走れば走るほど消耗していきます。磨り減っていくタイヤに対し「もう、ココまでだよ!」と知らせてくれる目印がスリップサインです。

スリップサインは、2種類の目印がタイヤに書かれています。タイヤを外さなくてもわかりやすいように、側面と路面と接する面にあります。

上の写真の赤い矢印に三角のマークが見えます。タイヤのトレッド(ギザギザの部分)が減っていき三角の頂点の所が使用の限界域です。

赤い矢印の部分が盛り上がっているのが見えると思いますが、ここの高さまでトレッドが減ってきたらタイヤの使用の限界域です。

このスリップサインまでタイヤが減っていると交換が必要になります。あまり知られてませんが、この印は安全面のサインですが残り溝1.6mm以下、スタッドレスで50%以下に減っているタイヤを装着し走行していると、整備不良で切符を切られます。

安全面を考慮しての道交法ですが、確かに危険です。タイヤのトレッドパターンは路面にグリップさせる意味より濡れえいる路面でタイヤから、いかに排水するかを考えて作られています。

磨り減ったタイヤでは制動距離が長くなったり、横滑りやパンク、最悪には走行中にバーストする可能性もあり大変危険です。一度愛車のスリップサインをご確認下さい。

タイヤの寿命は減りだけでは無い

タイヤの寿命はスリップサインで確認して交換の目安にしてますが、全体の減り具合も確認しなければなりません。タイヤの中央部のスリップサイン、側面のスリップサインは大丈夫でも車種や仕様によってはタイヤの内側がより減っている場合があるのです。

ミニバンは多くの人が運転される車種ですが、タイヤの内側が減る「内減り」しやすい車種なのです。ミニバンは構造上、車高が高くなります。縦に長くなる分、走行中のカーブで左右に車体が振られます。

タイヤが路面に接している部分は均等に車重がかかってるのではなく、内側が一番車重がかかってます。極端に言うと左右のタイヤは路面に対しハの字で接しています。

そこで左右に車体が振られると、踏ん張る力がタイヤの内側に集中します。

車を停止させてた状態でハンドルを左右どちらかに切ってタイヤが内減りしていないか確認する必要もあります。特にダウンサスを装着してる、ショックがオイル漏れなどでヘタっていると顕著に内減りの症状がでます。

寿命はタイヤの減り具合だけでなく、ゴム製品なので経年劣化する部品です。

このように残り溝はありますがヒビが入ってますね。これでは、いつパンク、バーストするかわかりません。こうなった場合もタイヤの寿命と言えます。

また、パンクした場所によっても寿命がきます。今日買ったタイヤでも去年買ったタイヤでも側面がパンクしたタイヤは残念ながら寿命と言うか、もう使えません。

路面と接している部分のパンク修理は可能ですが、写真のように側面は不可能です。この写真のタイヤは、実験の為に一度修理してみました。しかし、100mも走らないで空気が漏れてきました。やはり側面パンクは修復不可能です。

タイヤを長持ちさせるために

タイヤを出来るだけ長く使用する為に、一番効果的なのは約5000Kmでタイヤローテーションすることです。前後でタイヤサイズが違う場合は、左右を交換する。前後同じサイズであれば、左前に履いていたタイヤを右後ろ。右前のタイヤを左後ろと交換します。

車の車重バランスは前後で、50対50が理想で基本的にそう作られていますが、ブレーキがかかる比重は70対30で、発進時は逆に後ろ側に比重がかかります。

FR/FF/4WDでも違うので一概には言えませんが前後、左右でかかる比重が異なります。

したがって4本とも違う減り方をするので、出来るだけ均一にするためにローテーションがタイヤの長持ちのためには必要です。

劣化を防ぐためにも、タイヤワックスを塗るのも効果的です。見た目に綺麗に見えるのもありますが、雨天や洗車後にタイヤワックスを塗ることをお勧めします。

ガソリンスタンドで給油した際にタイヤの空気圧も測ることもお勧めします。見た目で大丈夫でも測ると少ない場合があります。空気圧が減っているとタイヤが変に減ったり、ハンドルが捕られたり、燃費が悪くなったりします。まめにチェックしたほうが良いですね。

空気圧の量は、大抵助手席のピラー部分にステッカーが貼られてますので確認できます。

4輪アライメントもお勧めです。直進してるつもりが何となく左右どちらかに寄っていく、タイヤの外側、内側が極端に減るなどアライメントが狂っていると現れる症状です。

人間で言うと骨格の矯正するようなものです。いつもの運転で振動などであまり気付かないうちに狂ってくるもので、矯正すると言うと大掛かりな修理と思われますが、30分から1時間もあれば完了する作業ですので、近くのタイヤショップなどで一度見てもらうと良いと思います。

タイヤの残り溝の測り方

ゲージを使って残り溝を測る

先に記したようにスリップサインで残り溝を判断しますが、より正確に測り数字にすることによってタイヤの交換時期、寿命を具体的に判断することができます。

タイヤの残り溝を測る機械は、写真のアナログの他にデジタルのゲージがあります。

デジタルのゲージは個人レベルで持つには高価なので、アナログのゲージで十分です。部品販売店やネットで300~600円程度で売られています。

普通車は1.6mm以上の溝があれば安全面でも法的にも範囲内なので一度購入して測ってみると良いと思います。

測り方は、数字が打刻されているメモリ部分を溝の低い面にして左右の羽になってる部分をタイヤのトレッドにつけます。写真では少し反射して見ずらいですが、赤い矢印のところに三角の印があり、その印が指すところが残り溝になります。

この場合は、約6mmですね。十分まだ使えるタイヤと判断できます。センター部だけでなく、外側、内側も測り判断すると良いと思います・

たまに、10円玉や100円玉で測ったりしますが、とても正確とは言えません。1の部分が何ミリでとか・・・。見た目に1.6mm以上あれば目安程度では確認できますが、微妙な残り溝だと、とても信用出来ませんのできちんとゲージを使って測る方が安心です。

とは言ってもゲージが正確だからと言ってギリギリ1.6mmまでタイヤを使用するのではなく、ゲージの黄色い部分の「注意」になったら交換することをお勧めします。

車検が通る限界の残り溝

車検が通る残り溝の限界は、法的に1.6mmです。4本のうち1本でも1.6mm以下であれば不合格になります。では、どのように測るかと言うとまずは、「人の目」です。

ユーザー車検を経験されたことがある方はお分かりだと思いますが、車検レーンの項目順に検査員がいます。まずは「人の目」が判断するのです。検査員もプロですから、見た目で判断と言っても中々の眼力です。怪しいなと思ったら機械で測られ1.6mm以下だと残念、不合格となってしまいます。

一昔前は、微妙な残り溝でレーンが混雑していたり顔見知りの検査員だと、たまに「ちゃんと後で交換しなさいよ」と見逃してもらったと言う話は聞いたことがありますが、今ではありえない話です。

もし、検査員がタイヤの残り溝が1.6mm以下で車検を通してしまい、その後その車が雨天でスリップして事故を起こした場合は大変なことになります。警察が介入してきて陸運局は相当叩かれます。ですので今は見逃しなどは無いと思って下さい。

自分でユーザーにて車検場に行くにしても、車検屋さんに頼むにしてもタイヤの残り溝に自信がなければ潔く交換した方がいらない時間や費用もかからず、車検を受けられると思います。

混んでる時期に再検査になったら丸一日で終わらないこともありますよ。

タイヤは保安部品です

自動車のタイヤは、パンクしてない限りあまり意識しない部品の一つだと思います。

降雪地域の東北や北海道であれば常に雪上を運転しているので、スタッドレスが減っていたり、古くなってゴム質が硬くなってくると運転している時に体感的に感じて、もう交換が必要かを実感します。

しかし、夏タイヤはよっぽど減っていないと体感することがあまりありません。安いものではないので大半の方は、ギリギリまで使ってから交換したいものです。法的に最低残り溝が1.6mmと定まっているのは意味があるからです。

1.6mm以下から制動距離が特に長くなり、排水性能が落ちて雨天でのグリップ力が著しく低下してスリップの原因になる。まして高速走行中にバーストでもしたら大事故にもなりかねません。

今では、エコタイヤやランフラットタイヤも性能が上がり価格は下がってきています。ネットショップでは格安の輸入タイヤなども数多く揃っています。

タイヤは車に乗車する人の命も左右する可能性がある部品ですので、あまり軽視せず無理をせず、何とか車検が通ったからいいやではなく、正しいタイヤの見方、測り方やメンテナンスをして事故の無い楽しいカーライフを送って頂けたらと思います。

Hiro

北海道札幌市在住。中古車販売業を長年経営後、趣味中心の生活に憧れ、個人事業主となる。現在、自動車販売・フリーライターとして執筆中。愛車は、92’Ford F-150。 只今、72’Ford Rancheroを探して 世界中から情報を集めている最中です。

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Posted by Hiro