ホンダセンシングってどんな機能があるの?仕組みは?搭載車種や評価・評判をチェック

ホンダセンシングは、ホンダ車に搭載された、安全運転支援システムです。車がドライバーの運転をアシストして事故を防ぐ装備です。自動運転に近い技術で、この分野では自動車メーカー各社がしのぎを削っています。

それでは、ホンダセンシングについて解説していきます。

ホンダセンシングの基本機能

ホンダセンシングの基本機能は以下の10個です。

  • 衝突を予測して自動でブレーキをかけてくれる
  • ドライバーが間違った急加速をしそうになったら抑えてくれる
  • 車が歩道の歩行者に近づきすぎたら回避しれくれる
  • 車線をはみ出しそうになったら自動でハンドル操作をして戻してくれる
  • 前の車両に自動でついていってくれる
  • 車線の真ん中を走るようにハンドルをアシストしてくれる
  • 信号待ちのときに前の車が発進したことを教えてくれる
  • 道路標識を見張ってくれる
  • ドライバーが後ろへの急発進をしそうになったら抑えてくれる
  • 夜間走行時にハイビームとロービームを自動で切り替えてくれる

1つずつ見ていきましょう。

衝突を予測して自動でブレーキをかけてくれる

ホンダセンシングという名称はいろいろな安全機能の総称です。そのうち、衝突を予測して自動でブレーキをかける仕組みのことを、衝突軽減ブレーキ(CMBS)といいます。

CMBSは、前の車が急ブレーキをかけたり、前に人が急に現れたりしたときに、ドライバーにアラーム音と注意表示で知らせてくれます。

前の車や人がさらに近付いていた場合は、軽くブレーキをかけてくれます。そして接触しそうなほど近付いていた場合、強いブレーキをかけてくれます。

ホンダセンシングのCMBSは、
注意喚起→軽いブレーキ→強いブレーキ
と3段階でアシストしてくれるわけです。

ドライバーが間違った急加速をしそうになったら抑えてくれる

車が停車している状態のときに、前方に障害物があるのに急にアクセルを強く踏んでしまった場合、車が障害物を感知して急加速を防ぎます。

これをホンダセンシングの誤発進抑制機能といいます。

停車時だけでなく、時速10キロいかののろのろ走行から急アクセルをしたときも、誤発進抑制機能が作動します。

車が歩道の歩行者に近づきすぎたら回避しれくれる

ステアリングとは、ハンドルさばきという意味です。

ホンダセンシングの歩行者事故低減ステアリングは、運転する車が誤って歩行者に近づきすぎてしまったときに、車が自動でハンドルを動かして衝突を避ける機能です。

わき見運転などで車線を左側に近寄りすぎてしまい、歩道を歩く人に衝突しそうになると、まずは音と表示でドライバーに知らせます。それでもドライバーがハンドルを修正しないと、歩行者事故低減システムが自動で車を右側に戻すのです。

車線をはみ出しそうになったら自動でハンドル操作をして戻してくれる

路外逸脱抑制機能はカーブを走行しているときに役立つでしょう。

カーブを曲がっているときにドライバーが十分ハンドルを切っていない場合、路外逸脱抑制機能が働き、自動でハンドルの切れ角を増やしてカーブをきちんと曲がってくれます。

路外逸脱抑制機能はハンドルの切れ角を増すと同時に、自動ブレーキで減速もしてくれます。それで車が車線の外に出ないようにしてくれるのです。

前の車両に自動でついていってくれる

高速道路などを走行しているときに、前を走る車との車間距離を維持するのは神経を使います。前の車が加速や減速を繰り返せば、後続車もそれに合わせなければなりません。

アダプティブ・クルーズ・コントロール(ACC)を設定しておくと、適切な車間距離を保ちながら前を走る車を追尾してくれます。

ACCが作動するのは事前に設定した速度の範囲内です。前の車が減速すれば自動に減速し、前の車が加速すればそれに合わせて加速し始めるわけです。

車線の真ん中を走るようにハンドルをアシストしてくれる

長時間運転していると、車線の真ん中を走ることが難しくなることがあります。真ん中を走ろうと意識すればするほど、右や左に寄ってしまいます。

車線維持支援システム(LKAS)は、このままでは車線の真ん中から外れてしまいそうになったときに、自動でハンドルを調整して車線の真ん中を維持してくれます。

信号待ちのときに前の車が発進したことを教えてくれる

信号で停止しているときに別のことに集中してしまい、前の車が走り始めたことに気がつかず、後の車からクラクションを鳴らされた――そんな経験は誰もが持っていると思います。

先行車発進お知らせ機能は、前の車が発進したら、ドライバーに音と表示で知らせてくれるシステムです。

道路標識を見張ってくれる

ホンダセンシングでは、以下の道路標識を認識し、ドライバーに教えてくれる標識認識機能も備えています。

  • 進入禁止
  • 一時停止
  • 制限速度
  • 追い越し禁止

知らない街に出かけたときに威力を発揮するでしょう。

ドライバーが後ろへの急発進をしそうになったら抑えてくれる

後方誤発進抑制機能は、バック走行するときの危険を回避してくれるシステムです。

停止している車の真後ろに壁があったとします。この状態でクルマを後ろに走らせようとすると、音と表示でドライバーに警告すると同時に、後方に進む速度を抑えてくれます。

夜間走行時にハイビームとロービームを自動で切り替えてくれる

夜間に街灯がまったくない道路を走っているとき、オートハイビームの機能が作動し、自動でハイビームにしてくれます。

対向車が走ってくると、対向車がまぶしくならないように、やはり自動でロービームに切り替えてくれます。対向車が過ぎ去ると再びハイビームにしてくれるのです。

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ホンダセンシングの仕組み

ホンダセンシングの10の機能を実現させている仕組みは、ミリ波レーダーと単眼カメラです。たった2つでこれほど豊富な安全機能を実現しているのです。

ミリ波レーダーとは

レーダーは電波を使ってモノを検知する機器の名称です。電波はモノにぶつかると跳ね返るという性質があります。その性質を利用して、電波を発することと跳ね返ってきた電波を受け取ることを行うと、「この先にモノがある」ということが分かるのです。

レーダーで使われる電波には、ミリ波以外にも、超音波や赤外線があります。しかし超音波や赤外線は短距離のモノしか検知できなかったり、検知の精度が低かったりします。

ミリ波レーダーは高価で高性能の検知装置といえます。

ミリ波レーダーによって車に搭載しているコンピューターが対象物の位置や速度を認識し、自動でブレーキを踏んだり自動でハンドル操作したりするのです。

単眼カメラとは

ミリ波レーダーだけでも対象物を検知できるのですが、ミリ波レーダーは物体の属性や大きさを把握するのが苦手です。

属性を把握する、とは、その対象物が人なのかトラックなのかを見極めることです。属性や大きさを把握するには、単眼カメラのほうが優れているのです。

モノの位置と速度 ミリ波レーダー
モノの属性と大きさ 単眼カメラ

ホンダセンシング搭載車種

ホンダセンシングは10の機能がありますが、すべての車種にすべて搭載されているわけではありません。

最新のN-BOXはすべての機能が搭載

ホンダセンシングは10種類の機能がありますが、これをすべて搭載しているのは、2018年2月現在、軽自動車のN-BOXだけです。

レジェンドは後方誤発進抑制機能は未搭載

ホンダの最高級車レジェンド(セダン)は9種類で、後方誤発進抑制機能のみ未搭載です。

ホンダ3大人気車種は8機能を搭載

フィット(小型車)、ヴェゼル(SUV)、ステップワゴン(ミニバン)のホンダ3大人気車種は8種類で、後方誤発進抑制機能とオートハイビームが未搭載です。

ホンダセンシングの評価・評判

ホンダセンシングの使い心地について調査したところ、賛否両論で、先進機能に感動する人もいれば誤作動を感じる人もいました。

急激な割込みにドライバーより先にブレーキング

最初に紹介するのは、ホンダセンシングが働いたことで、安全を実感できた方の評価です。

この方はホンダセンシングを搭載した車で、高速道路の左側車線を時速100㎞ぐらいで走行していました。そのとき後続車が右車線からおよそ時速120㎞ぐらいで追い抜いていきました。

その車は追い抜いた直後に、間近に迫っていた高速出口で降りようと、危険なタイミングで左車線に戻ってきたのです。この方がブレーキを踏むより先に、ホンダセンシングの衝突軽減ブレーキ(CMBS)が作動しました。

この方は、ホンダセンシングは運転の安全性を高めている、と高く評価しています。

自動運転車に似た体験に感動

次に紹介するのは、高速道路でアダプティブ・クルーズ・コントロール(ACC)を試した方の評価です。

ホンダセンシングのACCは、前の車に自動でついていく機能です。自動運転車のような感覚に「感動した」と話しています。「かなりのハイテク感が得られる」とも述べています。

ただ、ACCが考える車間距離と、ドライバーが持つ車間距離の感覚が微妙に異なるため、走行中「たまにドキッとすることがあった」そうです。

ホンダセンシングは運転の邪魔

ホンダセンシングを評価する声がある一方で、「運転の邪魔にしか感じなかった」という評価をしている方もいます。

「ホンダセンシングが作動をする」ということは、自動でハンドルが動いたり、自動でブレーキがかかったりするということです。そのため、かえって運転中に驚いてしまうこともあるといいます。

こちらの方はホンダセンシング搭載車を購入したのではなく、代車で借りた車が搭載車だったそうです。
ただこの方も「運転初心者には助かるだろう」という印象は持ちました。

ホンダセンシングは人に対する対応が弱い

ホンダセンシングを搭載したフィットを試運転した方は「ホンダセンシングは、車に対する対応では優れているが、人に対する対応は弱い気がした」という印象を述べています。

この方はホンダセンシングを搭載したN-BOXを運転した経験もあり、「フィットのホンダセンシングより、N-BOXのほうが有能」と感じたそうです。

必ず一度は試乗をした方がよい

最後に紹介するこちらの方は、ホンダセンシングに対して最も厳しい意見を持っています。

前の車に自動でついていくACCについては、距離の維持がうまくできず、急加速や急減速が目立ち、車酔いに近い不快な感じを受けたといいます。

この方が運転したホンダ車のACCは、前の車との距離が離れるとスピードを上げて追いつこうとするのですが、今度はその車との車間距離が近づきすぎてしまい急いで速度を落とす、ということを繰り返すというのです。

この方はさらに峠道でも走行し、スピードを上げると路外逸脱抑制機能が誤作動し始めるという体験をしました。

路外逸脱抑制機能は、車線をはみ出しそうになった車を戻してくれるシステムです。

左カーブを曲がると対向車に反応しすぎてしまい、右カーブではガードレールに過剰な反応を示したそうです。

誤作動とは、ホンダセンシングが作動したときにドライバーが「いまは要らない」と感じることをいいます。
この方は「ホンダセンシングを搭載した車を買うときは、必ず高速道路と峠道で試乗したほうがよい」と言っています。

まとめ

ホンダセンシングはかなり高性能であることが分かりました。ホンダセンシングの搭載車に乗れば、車の進化を体感できるでしょう。

ただ、まだ完全ではない部分も残っていそうです。試乗をすることで、「自分に合うかどうか」を確認したほうがいいでしょう。

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