ETCを自分で取付ける方法とセットアップについて

2018年4月17日

ETC車載器を新たに購入した時や他の車に付いていたETC車載器を付け替えたい時など修理工場に頼むと工賃5,000円程度。また、それにプラスしてセットアップ料金3,000円ほどが掛かります。

ETC車載器本体も安くはない値段です。出来れば工賃を浮かせたいですよね。今回はこの工賃を浮かせる方法を紹介します。

ETCを利用するには

ETCのしくみについては今さら説明するまでもないでしょう。

高速道路等の料金所を自動で通行出来る装置です。ETCを利用するためにはETC車載器とETCカード(と車)が必要になります。ETCカードはクレジットカード会社に頼めば作ってもらえます。必要な物はこれだけですが取り付ける前にセットアップという作業を行わなければなりません

ETCのセットアップとは

セットアップとは正しい料金支払いに必要な車両情報をETC車載器に登録することです。

この情報はETCゲートを通行するときETC車載器から発信され料金の判別・通行履歴などに利用されます。もしセットアップせずに例えば軽自動車で登録してあるETC車載器を普通車に取り付けて通行すれば規程違反となりETCシステムの利用を拒絶されます。

参考:一般社団法人 ITSサービス高度化機構「ETCシステム利用規程」

そして、もう1つ大きな問題として、ETCカードと車両情報が一致していなければETCマイレージサービスが受けられません。

ETCマイレージサービスとは通行料金の支払い額に応じてポイントが貯まり、そのポイントで無料通行が出来るサービスです。

ポイントの付き方は通行する高速道路を管理している道路公社によって様々ですが多くの場合、乗れば乗るほど得をするようになっていますから、高速道路を良く利用する人ほどマイレージサービスに登録しなければ大きく損をすることになります。

ETCのセットアップはこんなときに必要

次に該当するとき、例え1度セットアップを行ったことがあるETC車載器でも、再びセットアップを必ず行わなければなりません。

  • 車のナンバーが変わったとき
  • 車を買い換えたとき
  • 車に牽引装置を取り付けたとき
  • ETC2.0を利用するとき

セットアップにあたってはセットアップ申込書(車載器管理番号を記載)車検証の写しが必要です。

ETCのセットアップは自分で出来る!?

残念ながら、セットアップは自分で行うことは出来ません。ETCを運営するITS-TEAのサイトには次のように書かれています。

セットアップは、ETCの安全な利用を守るため、暗号処理等、高度なセキュリティ処理を実施しています。そのためセットアップ店の技術や信頼性を厳しく審査する登録制としています。従ってセットアップは、登録されたセットアップ店のみで実施します。(登録されていない店や個人では実施できません。)

引用元:一般社団法人 ITSサービス高度化機構「セットアップについて」

セットアップに必要な料金は約2700円ほどですがこれはマイレージサービスですぐに還元出来る値段です。

上記サイトに書かれた登録店に持ち込んでセットアップをしてもらいましょう。すぐに完了します。なお、ネットショップなどではセットアップを済ませて届けてくれる店もあります。持ち込みが面倒な方にはお薦めです。

ETC車載器を自分で取り付けよう

セットアップさえ済ませてしまえば取り付けは簡単に出来ます。取り付けは整備工場に頼むと工賃5000円ほど掛かりますから自分で出来るならしたほうがいいですよね。ETCの取り付けが出来れば他の電子機器にも応用が出来ます。

まずは自分のETCが次に挙げるどのタイプの機種かをチェックして取り付け場所を決めましょう。

ETC車載器の種類

ETCとETC2.0の違い

ETC車載器には料金収受を行うためだけのノーマル機種とは別にETC2.0という機種があります。

これは従来のETCの機能に加え渋滞情報や安全運転支援機能を付け加えたものです。ただノーマル機種より数倍の価格なのであまり購入される人は少ないのが現状です。どちらのタイプでも取り付け場所を考慮する必要はありません。

ETC車載器の構造上の違い

構造上の違いから大きく3つのタイプに別れます。

ETC車載器本体にアンテナが内蔵された2ピース

アンテナが反応するためには本体が電波の届きやすい位置に設置されていなければいけません。

この場合、もっとも電波の届きやすいのはダッシュボードですが、ダッシュボードに取り付けると簡単にETCカードが入っていることが判るので降車の度に抜かなければ盗難の危険にさらされます。

2ピースはそうした煩わしさがある代わりに価格は安価なものが出回っています。

ETC車載器本体とアンテナが別れた3ピース

本体とアンテナが別れた3ピースはアンテナをフロントガラスの上部に、本体を足元やグローブボックスに取り付けられるので車内がスッキリと収まり2ピースのような盗難の危険は少なくなります(もちろん降車の度にカードを抜くほうが一番安心ですが)。

価格は2ピースよりも上がりますが2ピースの煩わしさを考えると3ピースのほうが断然お薦めです。

アンテナの取り付け場所には許容角度が決められていて満たさない場合はダッシュボードに取り付ける必要があります。デンソーなどの商品はETC車載器が入っていた箱に角度を測る治具が付いているのでそれを利用して許容範囲かどうか計測してみましょう。

車に直接取り付けるビルトイン

インパネなどにETC専用の取り付けスペースを設けている車種があります。後付けも出来ますがスペースのサイズに合ったETC車載器を選びましょう。

音声案内の有無

音声案内してくれるものと音声の無いものがあります。特に取り付け場所には影響はありません。グローブボックスの中に取り付けても音量を調整すれば十分に音声が聞こえます。

ETC車載器を自分で取り付ける手順

ETC車載器の取り付け場所を決めたら配線を行っていきましょう。

配線はETC車載器に電源を供給するために2つの方法があります。

  • オーディオから電源を取る方法
  • ヒューズボックスから電源を取る方法

もう1つ、シガーソケットから電源を供給する方法もありますが「簡単に他の車に移設出来る」という理由からセットアップを断られるケースがあるのでやめたほうが無難です。

以下に①と②の方法を説明していきます。

オーディオから電源を取る方法

これはオーディオ裏の車両側配線コネクターにETC車載器の配線を繋げる方法です。

多くのETC車載器の取り付け説明書にはこの方法が記載されていてもっとも綺麗に配線が収まる方法でもあります。デメリットとしては純正の車両配線に取り付けるので失敗をすると配線が傷つきます。

最初にインパネを分解しオーディオを取り出すことから始めます。インパネの外し方はアルパイン社が提供しているサイトで車両別の取り外し方法が調べられます。

参考サイト:ALPINE「クルマ別製品取付け情報」

このサイトを見ると車両側配線コネクターの電源配置位置も解ります。オーディオを取り出せたら車のバッテリーのマイナス側を念のため外して配線を始めます

ETC車載器の配線をオーディオに繋がっている車両側配線コネクターのアクセサリー電源と常時電源に繋げます。アース線の方は車両ボディのボルトなどに繋げて完了です。(アクセサリー電源と常時電源を見つける方法は次項でまとめて説明します。)

インパネやオーディオを分解する際には周囲にぶつけて傷が付かないように注意してください。

配線が良くわからない方は失敗しない方法としてネットで出回っている「電源取り出しコネクター」を使う方法があります。

自分の車のメーカー名と一緒に検索してみてください。「電源取り出しコネクター マツダ」といった感じで検索すると12ピン用と24ピン用が出てきますが自分の車が何ピン(コネクターのピンの数が何個なのかということです)なのかはアルパインのサイトで解ります。

この電源取り出しコネクターを車両側配線コネクターに取り付けそれをオーディオに繋げれば電源が簡単に取り出せます。1500円ほどで出回っていますので検討して見てください。

ヒューズボックスから電源を取る方法

グローブボックス付近にあるヒューズボックスから電源を取る方法で純正配線を傷つけることがないのでこちらのほうが気軽に出来ると思いますし検電のやり方さえ解れば一瞬で配線が終わります。

この方法には電源取り出しヒューズ(1個約400円)を購入する必要があります。ヒューズには平型・ミニ平型・低背の3つの大きさがありますが車両に付いているヒューズと同じもので付け替えるヒューズと同じアンペアを選びましょう。

ヒューズボックスの配置は車両の取扱い説明書に記載されています。ここからアクセサリー電源と常時電源のヒューズを抜き、代わりに電源取り出しヒューズを差します。

電源取り出しヒューズの線をETC車載器側に繋げアース線をボディに取り付ければ完成です。

アクセサリー電源と常時電源の意味と見つけかた

配線が慣れない人にはどちらの方法もアクセサリー電源と常時電源を見つけるということがネックになってくると思います。

アクセサリー電源とはキーをONにした時に流れる電源です。オーディオやパワーウインドウなどを動かすための配線がそれに当たります。

常時電源はキーがOFFでも流れている電源です。ハザードやキーレスなどが常時電源の供給を受けています。

車の取扱い説明書やアルパインのサイトの配置図でおおよその配置は想像が付くのですが解らない時は検電テスターを使って調べる必要があります。検電テスターは安いものですと500円ほどで売られています。

検電テスターはアース線をボディに取り付け調べたい箇所に先端を当てます。検電テスターが光れば電気が流れているということです。

まずエンジンが切られている時に電気が流れている箇所を調べます。この時、反応があった箇所が常時電源です。

次にキーをONにして電気が流れている箇所を調べます。

キーをONにした時だけ反応があった箇所がアクセサリー電源です。こうしてアクセサリー電源と常時電源が解れば配線を繋げるだけです。

ETC車載器の設置

配線が決まればあとはETC車載器を設置しましょう。アンテナタイプはフロントウインドウから線を通していきます。

Aピラーを外して中に入れ込んでいきます。Aピラーは反対側のAピラーの方向へ引っ張ると抜けます。

そこからグローブボックスの中に通してETC車載器と合流します。ETC車載器の配線は電源供給先に合わせて余った線を綺麗にまとめましょう。運転席側に取り付けたい場合はこれと反対回りで通していきましょう。

まとめ

ETC車載器の取り付けは検電やヒューズなどの基礎知識が必要ですが他にも応用が効きます。

これさえ出来ればLEDを付けたりカーナビを交換したりとDIYの楽しみが増えるのでぜひ挑戦して見てください。それでは良きカーライフを!

ヒロシレス

長年ディーラーで整備士を勤めていたが販売から経営・大手製造現場まで一連の経験を積んだ後フリーライターに転身。現在は自動車・競馬を中心に多方面で執筆活動中