車のバッテリー交換の相場は?工賃をかけずに自分で交換する方法とは

バッテリーは自分で交換できる

これまでクルマに合ったバッテリーの選び方、バッテリーのメンテナンスについてお伝えしましたが、今回はDIYでのバッテリー交換についてお伝えしようと思います。

勿論、例によってこういった整備作業は非常に危険を伴う事もあります。くれぐれも無理のない範囲で作業してください。

バッテリーの寿命は一概にどのくらいとは言えないのですが、メーカー保証はグレードによって概ね2年4万km~3年6万kmといったところです。いっそのこと車検ごとかメーカーの保証期限ごとに替えてしまうのも一つの方法でしょう。

バッテリーの交換工賃ですが車種や店舗によってまちまちでオートバックスのサイトによると税込み540円からとなっていますが、セットアップ費用は別となっているので、ラジオやナビ、エンジンコンピュータのセットアップ作業も入るとその分の工賃が加算されていくので1000~1500円くらいになるようです

また最近のハイブリッドカーや高級車の中には専用のデータロガーが無いと、電装品を外した時にエラーが出る物もあると整備士の方から聞いているので、その場合は販売店とご相談してください。

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車のバッテリーをDIY交換するのメリットは?

まずはいつでもできて安上がりという事でしょうか。

1000円~1500円を高いととるか安いと取るかは人それぞれだと思いますが、個人的には「安全と保証と安心を買う」という点では2000円前後は決して高価では無いと思います。

ディーラーやカー用品店でバッテリー交換を依頼するとなると、店側のスケジュールの関係でその場ですぐ交換してもらえない、ピットが空いてる日時を予約して後日その時間に入庫しなければならない等、時間的制約がどうしても出てしまいます。

しかし、自分で交換するのであれば思い立ったその日にすぐ買いに行って自分で交換することが出来ます。

読者の皆様の中にもホームセンターやカー用品店の駐車場で買っきたバッテリーをそのばで交換している猛者を目にしたことがある方がいるのではないでしょうか?

そして、自由にバッテリーの銘柄が選べる、ディーラーの場合、純正指定のバッテリーのためどうしても割高になりがちです。(もちろんメーカーが吟味した安心感があるのは言うまでもありませんが)

自分でするのであれば、バッテリー代の実費だけ、ホームセンターや安売り店等で価格を比較したり、ある程度のオウンリスクですが、最安値のネット通販や再生品バッテリーを専門に扱ってる業者から取り寄せて格安で交換することが可能です。

車のバッテリーをDIY交換するときに必要な物は?

最低限の工具として「10mmのスパナもしくはソケットレンチ」と「新品のバッテリー」は当然ですが出来る事なら「メモリーバックアップ用電源」もあると、便利かもしれません。乾電池を入れて学習型コンピューターやオーディオのメモリー用のバックアップ電源を取る物です。

工具の初期投資としては2000~3000円くらいといったところでしょうか。

バッテリーのDIY交換に取り掛かるには

まずは、ご自分のクルマのバッテリーのサイズと搭載位置を確認してください。

普通はボンネットを開けて左右どちらかのヘッドライトの裏にあるのですが、ワンボックスバンやトラックの場合、シート下の点検用ハッチの下や、荷台の呷りの下に載っている場合があったり、一部のスポーツカーの中には前後重量配分の適正化のためにリアのラゲッジスペースに設置している場合もあります。

サイズ確認とバッテリーの搭載位置を確認してください。

バッテリーの選び方に関しては「アイドリングストップ車のバッテリー選びの基礎と特徴について」を参考にしてください。

バッテリー交換の手順について

メモリーのバックアップ電源を用意しているのであれば、バックアップ電源の指示通りに設置してください。

方法としてはシガーソケットに差し込んでアクセサリー電源をONにする、ワニ口クリップをバッテリーケーブルに挟んだ状態でバッテリーケーブルを外す等あるようですが、車種によってはシガーライターからの電源供給が電装系に異常をもたらしたり、ケーブルが接触してショートしたりという危険もあるので慎重に作業してください

ケーブルを外すときは10mmスパナで必ずマイナス側から外してください。

自動車の電源はマイナスアース式といって車体の金属部分にマイナス電源(アース)を落とすことで、プラス側のターミナルからリード線を引っ張れば、車体の金属部分のどこからでもマイナス電源を取り出すことが出来、プラス配線一本で電装品を作動せることができるようになっています。

しかし、これはプラス側の配線が外れた状態で、ボディの金属部に触れるとショートする危険性もあります。そのため、クルマの配線作業は本来非常に気を使う作業なのです。

バッテリーの交換も言わずもがなで、車体にマイナスアースが落ちてる状態で先にプラス端子にスパナをかけると、金属部分にスパナがふれた際に物凄い勢いでショートしスパナが溶けて端子にくっつくくらいの熱を発生します。

必ずマイナス端子から外して下さい。ただし、最近はショート防止の絶縁処理が施されたバッテリー交換用スパナもあるようです。

ナットを緩めたら、バッテリー端子からケーブルを抜きます。

バッテリー端子は鉛でできているためケーブル側の端子と固着しやすく、変な方向に力を入れると端子が折れてしまう事もあります。

ゆっくり丁寧に力を入れてバッテリー端子を軸に回しながら抜いてください。プラス端子はショート防止のカバーを外した後はマイナスと同様の方法で外してください。

左がマイナス端子、右がプラス端子

プラス・マイナス両方の端子を外したら、バッテリー本体を固定してるステーを外します。自動車用バッテリーのステーは10mmボルト・ナットまたは蝶ネジで固定されていいます。

十字の切ってあるボルトが使われている場合、ドライバーで外せない事も無いですが、ボルトが固着してドライバーがナメてしまうことも有るのでスパナで緩めるのが確実でしょう。

ステーを外してしまえばあとはバッテリーを降ろすだけです。

バッテリーは非常に重いため落とさないように十分注意してください、また傾けてバッテリー液をこぼしてしまわないように気を付けてください。

このまま、新品のバッテリーを交換してしまうのもいいですが、せっかくバッテリーを交換するのでバッテリー端子の接触部分をサンドペーパーなどで磨いておくのもいいかもしれません。

バッテリー交換ついでに端子やステーの交換も

せっかくバッテリーを交換するのであれば端子や端子カバー、バッテリーホルダーも交換するのもいいかもしれません。

必ずしも必要というわけではありませんが、こういった小物類の交換を追加すれば、当然工賃も追加されます。部品代も定価販売のため割高になります。

ただし、端子の交換には電工ペンチ等の専門の工具と、電気の知識が必要です。

作業自体はそれほど難しいことではありませんが手順を間違えば、重篤な破損を招いたり、最悪ショートによる火災の原因にもなりかねません。安く済ませるつもりが、かえって修理代が高くついた、修理困難でクルマを買い替えるハメになったということにもなりかねません。

くれぐれも無理な作業はしないでください。

新しいバッテリーに交換

では新品のバッテリーに交換です。

手順は今までの逆です。古いバッテリーがあった場所に新品のバッテリーを載せるだけですが、バッテリーの下にあるトレーを軽く掃除をしておいてもいいでしょう。

このバッテリー下は錆びやすく、クラシックカー愛好家の間では腐食が発生しやすい場所としても知られています。泥やほこりをしっかりふき取り、錆が発生していたら、サビ転換剤等で錆止め処理をしておいてもいいかもしれません。

バッテリーを固定

バッテリーを降ろす際に外したバッテリーステーを固定します。このときバッテリーステーの向きに注意してください。

このクルマ場合、ステーの形がバッテリーキャップを避けるようになっています。ステーのネジが古くなっていたら交換しておくのもいいかもしれません。

ネジが新品になっているだけでも見栄えが良くなってりするものです。前後を間違えると、バッテリーキャップを開けることができなくなります。

ちなみに外した部品の向きや順番を元通りに組む自信が無いとき、お勧めなのは「外す前の状態を逐一、デジカメやスマホで写真を撮る事」です。

バッテリー端子を再び固定

端子を固定する順番は、取り外すときの逆です。

マイナス側のアースが落ちてない状態でプラス端子を固定、つまりプラス端子を先に固定します。プラス端子を固定したら、ショート防止の赤いカバーを忘れずにかけましょう。

あとはマイナス端子を固定すればバッテリー交換自体は終了、メモリーバックアップバッテリーを外し、エンジンが始動を始動させ、チェックランプ(特にチャージングランプに注意)に異常が無ければOKです。

バックアップを使っていなかった場合は、ラジオや時計の再設定をします。使い古しのバッテリーは購入した販売店に持っていけば回収してくれます。

DIYメンテナンスは安いというメリットだけでは済まない

ところで、今これを読んでいる方は自分のクルマをあえてご自分の手でメンテナンスしながらリーズナブルに長持ちさせて使おうと思っている方が多い事かと思います。

DIYメンテナンスのメリットは何といっても必要なコストを、最安値で購入した工具や部品の購入金額で済ますことが出来るという事でしょう。ここで一つ申し上げたおきたいのですが、ただ安く上げるだけという目的であればDIY作業はおすすめいたしません。

筆者も何度かこちらのメディアでDIYメンテについて執筆させていただきましたが、ある程度工具類が揃っているという前提で書かせていただいています。

工具類の初期投資を考えるとDIYメンテは最初のうちは高くつくと感じる場面が多いでしょう。

作業ミスによる事故や破損を考えるとむしろ「安物買いの銭失い」になりかねないリスクが非常に高いと思います。整備工場はただ、高い工賃を取っているわけではありません。専門の訓練を受け、豊富な経験やノウハウを持ったメカニックと、設備や工具を揃えたうえで、確実なサービスを提供しているのです。

DIYメンテナンスには知識の吸収意欲と判断力が必須

それでもあえて、DIYメンテナンスをする人がいるのは、ただ安く済ませたいからという単純な話ではありません。

クルマが好きでただ乗って眺めるだけでなく、愛着のある自分の物だから可能な事は自分でやってみたいから始まって、日常点検から入って気が付いたらちょっとした修理くらいは自分でする様になった、あるいはハンドメイドの少量生産のスポーツカーや昔のクルマ等、趣味性の高いクルマでオーナーに対してある程度は自分で調整や簡単な修理くらいは出来ないと維持できないクルマだから、そんなところでしょうか。

DIYメンテンスに向いている人は、まず工作能力があることが前提ですが、それ以上に情報収集や技術の会得などの知識の吸収意欲が高く、何が必要なのか、どのくらいの時間や労力が必要なのかを見極める眼力、そして危険を回避たり、自分の手に余ると思ったら無理せず最初から素直に整備工場に任せるという判断力も必要です。

しかし、自分でクルマをメンテナンスをするというのは失敗のリスクや代償は大きいですが、得られるものも大きいと思います。

何も考えずにディーラーに言われるまま出していた法定点検や車検もどういう意味があるのか理解出来るようになり、整備工場の作業内容や工賃の意味も身をもって理解できるのではないでしょうか?

それではDIYメンテナンスで快適なカーライフをお過ごしください。

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鈴木修一郎

愛知県名古屋市在住。自動車部品商、民間車検工場の陸送ドライバーを経て、念願の自動車ライターに。愛車は昭和44年型スバル360スーパーDX、昭和48年型トヨタセリカLB2000GT。スバル360は現在自宅軒先でDIYレストア中。DIYメカや整備工場関連の経験を活かしユーザーと整備の両面からの考察を心がけている。